ローソクもらい

ローソクもらい

 この「ローソクもらい」という習慣は、主に北海道内(特に函館や札幌など)で今も行われており、その内容は子供達が「七夕」の夜に集まって近所の家を回り、蝋燭(ろうそく)を一本ずつ貰ってくるという物です。

 これは提灯や灯篭に火を灯して川に流す「精霊送り」や、仏壇を照らすのに蝋燭が必要な「お盆」などの年間行事に子供を参加させる、または行事の意味を教える為に材料となる蝋燭を子供達だけで集めさせたのが始まりと言われています。

 時期的に「旧暦」の「七夕」と「お盆」が近かったので、いつのまにか「七夕行事」の一つになった様です。これが北海道内でしか残っていない理由はハッキリ分かりませんが、蝋燭をもらう際に歌う「ローソク貰い唄」は民俗学の本に載っていたりします。リズムや内容は地域によって異なりますが、必ず「ローソク一本ちょうだいな」か、「ローソク出せ」という様に子供が蝋燭を貰いやすい歌詞になっているのが特徴です。

 この集めた蝋燭ですが、昔は家の明かりに使ったり、仏壇や神棚用に保存していました。しかし、最近は電気の普及によって蝋燭は非常時にしか使われなくなったので、子供達は回った家々から御菓子をもらう様になっています。

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